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オタク、VTAわかんないその3

この数か月間一部界隈のオタクを戸惑わせ続けてきたバーチャル・タレント・アカデミーことVTAですが、約2か月ぶりに音沙汰がありました。

詳しくはリンク先を見ていただくとして、VTAが運営方針を変更したうえで活動再開をするとのこと。
で、その変更内容について少々ややこしいのもあり自分でまとめるのも兼ねて少し文章でまとめます。

VTAの体制変更点

リリースであった変更点は主に二ツ

  • 「在校生リスト」の削除
  • アカデミー生の一部による配信

在校生リストについては7月の公式HPリニューアルに伴って行われた施策だったのでそれ以前に戻ったという感じもあります。
一方でアカデミー生の配信に関しては、一応これまでは「VTAチャンネルで配信をしている=VTA生」という定義があっただけにその常識を覆すようなものです。
学校的なイメージでは必修科目だった配信が選択科目に変化した感じでしょうか。

新旧体制の変化模式図(仮)

これらの変化を簡単な模式図にまとめたものが上図。
7/3以降の旧体制については、在校生リスト=全VTA所属として、再生リストに載っているプログラム中の生徒及び再生リストから削除されたデビュー待ちの生徒がすべて網羅されている状態。
このような仮定が正しかった場合、視聴者は正確にデビュー待ちか除籍なのかを把握できた(かもしれない)というわけです。
一方今回の2点の変更点を経た新体制(仮)の場合、在校生リストがないため所属の全体を把握することはできず、なおかつプログラム中の生徒に限っても再生リスト外の生徒が公認されたため、プログラム中であっても存在を認識できない生徒もいる、という。

VTA元々わかんない説

これを踏まえて「不透明性が増した」なんていう言い方もあったりしますが、それに関して少し意見があるわけです。

まず第一に「旧体制であっても視聴者はすべてを把握していたわけではないのでは?」という点。
根拠としてはVTA配信を経ずにデビューしたライバーの中に「VTAオーディションに応募した」との発言があった事。
これに昨今にじさんじにおいてコンプライアンスの徹底が求められるような事態が発生していただけに、「少なくともコンプライアンス教育に関しては事前に受講させないでデビューすることはないのでは?」という認識もあります。
これらの事柄から旧体制時、少なくともIdios以降についてはVTA配信を経ずにデビューしたライバーも何らかのVTA教育を経ていたのではないか?と思うわけです。
言ってみれば、もとより配信練習は必修科目ではなく選択科目だった(もしくは出自によっては免除されていた)のではないかという推測です。

旧体制に関する推測模式図

つまりは上図のように、旧体制の時点で在校生リスト外の在校生は居たのではないか?という観点です。
これを踏まえて、ここから在校生リストを取り除き、7月以前のVTAの状態に戻して考えると上で示したVTAの新体制(仮)と同様の図になるのが分かると思います。

そういう意味で言うと、在校生リストの削除は7月以前の態勢への変動ではありますが、配信体制の変化については実は1月以降の状態と変化ないのではないか?と考えるわけです。
もちろん、デビューまで存在も知らされなかったメンバーがいた7月以前と、存在はお披露目したもののそれ以後配信しなくなったメンバーとでは印象は異なりますが。

一部配信に関する私見

この変更に関する私見としては「そういう選択もあり」という感じにつきます。
VTAでの配信によりあらかじめ固定層を得るという効果はあったとは思いますが、それがどこまでその後の活動にメリットを生むかというのは顕著とは言えず、
効果があったとしても「初対面のインパクトが薄くなる」というデメリットの効果も感じる部分であるのです。
加えるに、ゲーム実況などが禁止の現状VTA配信では、所属が長期になればなるほどネタ切れで苦しくなっているのが見て取れて、一部を除いてかなり負担が大きいカリキュラムだったんではないかとも思うわけです。
まとめると「デビュー後の活動に対する効果が顕著とは言えない」及び「VTA生の負担」の二点を考えて、配信の選択科目化は考えられたのでは?と思うわけです。

VTAの本来の目的について

加えて、これまでのVTAの配信に関してはにじさんじの既存のファンに対するVTAの存在アピールのためでもあったのでは?という感じはします。
実際ラナンキュラスやVOLTACTIONのデビュー以後認知度がかなり上がった感はあり、前回のルール違反の報告の際や今回の再開報告といった際にも良くも悪くも話題にはなっています。
そういう意味ではVTAの認知という役割自体は行えていて、もしかするとANYCOLORとしては十分(もしくは過剰に)認知されたという認識があるのでは?とも思います。

「過剰な認知」という言い方をしたのは、今回発表された新体制がVTAの認知度の過熱を防ごうという意図が見える気がするからです。
メンバーを明確に定義しないことで所謂箱推し傾向を抑制し、またひっそりとそれまで存在した応援ハッシュタグも使用しないようになっているのは、そういったファン活動の推奨をやめた形でもあります。

これを指して「運営はVTAを軽視している」とも言われますが、それとは別に本来の役目に回帰したと私は感じてもいます。
というのもそもそもVTAの目的は「デビュー後に必要な技術・知識を一から仕込む」場なわけです。
そういう意味では視聴者の知らぬところでダンスや歌、演技にコンプライアンスなどを学び、満を持して世に出れば良い訳です。
それに対してこれまでの配信練習に関しては、どれほどの効果があったのかは中の人ぞ知るではありますが、「配信に慣れる」という効果もあれど、将来のにじさんじライバーとしての宣伝も兼ねた意図があったんではないかと思います。
運用開始から1年近く経ったことで、その効果に関する検証が終わり、必修→選択科目への変更が起きたあたり、そういった効果を狙って配信をさせることは本来の役割を果たすことにはならない、という結論になったんじゃないでしょうか。

まぁ配信を行う、というより存在を明らかにしてその一端を晒すことは、否応なしに競争の場(それこそ蟲毒と呼ばれるもの)に学生を晒す意味があるわけで、それを避ける意味でもこのような変化があったのではないかと。
VTAに関しては「いわゆるオーディションの長期化」という見方もあり、実際その側面もあるとは思いますが、少なくとも単なるオーディションの中で無料でレッスンを受けることはないわけで、そこに関してはやはり違いがある点ではありますし、そこが(視聴者の知らぬ個所ではありますが)VTAの特色なのでは?とも思います。

長々と書き連ねましたが、VTAの本来の役割は「健全に活動しうるライバーを育て、輩出すること」だと認識していますので、その役割が果たされることを期待しています。
でも在校生リスト、とまではいわないけど何人ぐらいいるのかぐらいの情報は決算資料で出してほしい。